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文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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美術展・画廊メモ 7

平成23年1月1日~2月23日の美術日誌。日付の新しい順に記録してあります。
各項冒頭の6桁の数字は日付です (例: 220108 = 平成22年1月8日)。 展覧会名にリンクが張ってあるものは、ブログ本篇の関連記事へ飛びます。
平成22年11月12日~平成22年12月31日の美術日誌 は、美術館・画廊メモ 6 に。

平成22年2月24日からの美術日誌 は、美術館・画廊メモ 8 に。

230223 倉俣史朗とエットレ・ソットサス(Ettore Sottsass)展 夢見る人が、夢見たデザイン @ 21_21 Design Sight (東京ミッドタウン)
(以前、アクリル板に薔薇を埋めた椅子 Miss Blanche に魅せられた。今回約60点の倉俣作品を見て、ひとつとして失敗のない緻密さ、美しさ、遊び心に驚嘆した。Ettore Sottsass 作品は、ミニマル作品にありがちな冷たさから自由。はじめて 21_21 Design Sight に来た。しゃれてるね。)

230223 丸山数理(すうり)、星きさら、春草絵未(はるくさ・えみ)、佐藤理恵 展 @ ギャラリー・トリニティ (赤坂九丁目)
(丸山数理さん、ひとを包みいたぶる空気をさらっと描いてのけた。星きさら・佐藤理恵さん、色彩に恋してるよね。春草絵未さん、暗い宇宙の小惑星の表面のようなサボテン。)

230223 森 洋史(ひろし)展 @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(Shonandai MY G に初めて来て、気に入った! オーナーの山本さんの話も、押し付けがましさがまるでなく、心にすっと入る。
さて、森 洋史さんの作品とは4度目の対面。新作は、背景処理が漆藝を思わせるつややかな紋様で、そこにトレードマークの静かな靴・脚、水滴、そして今回は蟻や蝶も加わって楽しさが増した。いい意味でのサービス精神。)


230223 五美大展同時開催イベント 瓜生 剛(うりゅう・つよし)・オム ヘラン(Eum Haeran)・高田理美(たかだ・さとみ)展 @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(東京藝大修了の瓜生さん、「群景」の紫の鳥、深緑の池水、色選びのセンスよし。東京造形大修了の高田さん、光ながれる夜景、版画を重ねたように。)

230222 古茂田(こもだ)家・ふたり展 美津子×杏子 @ 画廊るたん (銀座六丁目)
(母と娘の2人展。古茂田家は、わが故郷・松山の美術家の血筋である。美津子さんは風合い床しい油画、娘の杏子さんは人を喰ったドライポイントの版画作品。杏子さんの父の古茂田守介氏が、わたしの美意識にもビビッとくる油画を描くひとだった。美津子さんは守介氏の妻。
ちょうど杏子さんがおられて、古茂田守介作品コレクションを収蔵する愛媛県の久万美術館の話などして、楽しいひととき。)


230222 山田正一郎展 @ ガレリア・グラフィカ bis (銀座六丁目)
(紙の上、アクリル板の上は、ステンドグラスのような饗宴だ。インパクトあり。いい感性。東北藝工大修了。)

230222 木村 瞳 Exhibition @ ギャラリーなつか (銀座五丁目)
(まるで刺繍作品のような風合いの、花のアップ作品シリーズ。日本画のように見えるが、油絵具をつかって自作を和紙に転写した。すなおに手描きにしたほうが短時間で出来上がるだろうと思いきや、版画手法ではじめて伝わる色の深みや色の重ねの面白さがあるのだと言う。)

230221 The 3rd COREDO Women's Art Style <Spring Story 2011> @ コレド日本橋 (日本橋一丁目)
(9人展。店舗ビルの共通スペースでの展示なので、夜遅くまで見に行ける。Gallery Q の上田雄三さんがキュレーターだ。おかげで、はじめてコレド日本橋へ行き、ついでに食事も。三井不動産さん、企画の甲斐あり!
本田菜津美(なつみ)さんの蛙・亀・兎は腕時計を分解した部品をくりくりつなぎ合わせて作った。驚嘆。多摩美彫刻 院在籍。昭和61年生まれ。
フジモトアヤさんのシルクサテンのきゅるきゅる作品。テキスタイル作品の美に感動したのは初めてだ。金沢美術工藝大染織修了。昭和58年生まれ。
桑名紗衣子(さえこ)さんの Stuffed Sculpture (Venus de Milo) は、全身を病んだ人のように巻かれた姿の陶。金の爪がインパクトあり。武蔵野美大彫刻修了。昭和57年生まれ。
鈴木紗也香さん、肩のちからを抜いて色彩を遊ばせる薄塗り油画、メリハリあり。多摩美油画3年生。
富田菜摘(なつみ)さんの新聞紙・ビラの張りぼて人体9体。よくぞ作ったり、立派! 菜摘作品をはじめて見たのはギャラリーユマニテだったな。多摩美油画。昭和61年生まれ。)


230221 門田奈々展 Le monde de nana ―ナナノセカイ― @ 銀座三越8階ギャラリー
(ういういしさに満ちている。アクリルガッシュの美人画の背景に配する紋様へのこだわりは、東京藝大デザイン科出身のゆえだろう。)

230220 G tokyo 2011 @ 森アーツセンター・ギャラリー
(15の画廊大集合。ギャラリー SIDE 2 が対応がいちばん親切でしたね。タイ人や米国人作品の解説のために話しかけてくれました。
オオタファインアーツ展示の樫木知子(かしき・ともこ)作品は、幽冥から這いずり出た女が泥を行き、木を舐め、木管にからむ。さわ ひらき さんの動画の鳥の翼、牛の列もミステリアスだ。
アラタニウラノ展示の加藤 泉さんの木彫8体積み、TARO NASU 展示の Djordje Ozbolt のひと味ちがうポートレートもおもしろかった。
三潴末雄さんが坐っておられました。いつか、ご挨拶がしたいものです。)


230217 藏内 梢 写真展 @ ギャラリーカメリア (銀座一丁目)
(脚のスリムな女の子たちが黒いオバQ やってるんだよ。たのしいできごとたち。)

230217 渡邊洋の木版画展 @ 巷房・1 (銀座一丁目)
(草染めさながらの伝統色に徹するが、画面に蜘蛛の存在、それだけで現代アートに転化する。昭和45年神奈川県生まれ、武蔵野美大版画卒、洋画修了。)

230217 小野田 拓真 個展 @ 銀座フォレスト (銀座一丁目)
(コラージュ作品。ひとを楽しませようとサービス精神たっぷりなのが、いい。直径1.3メートルの円卓作品は小野田曼荼羅だね。東北藝工大。)

230217 I Love You @ ミレージャギャラリー (銀座二丁目)
(9人展。うち、ayumi さんの少女画がすてきで絵葉書3枚購入。センシュアルな唇に主張させながら、全体がキュート。パステルカラーをしゃきっと使っています。)

230217 Emerging Artists 2011 今の絵画展 @ Gallery Q (銀座一丁目)
(多摩美油画3年の鈴木紗也香作品が、COREDO 日本橋の展覧会ビラにも使われ、注目作家になっている。薄塗りで、いい色彩感覚。大村雪乃さんは多摩美油画2年、題材をずいぶん思い切りましたね。)

230216 具現する眼 ― 水谷嘉孝イラストレーション展 @ 松や銀座7階 デザインギャラリー1953 (銀座三丁目)
(エアブラシを使う人は、CG 普及で激減したそうだ。でも、質感重視の水谷さんは、変えない。リアルなコハダの寿司、文字なしの日本硬貨…。)

230215 あかね画廊45周年記念 高須賀昌志展 Paper Drawings @ あかね画廊 (銀座四丁目)
(軽快なドローイングと、その延長のようなオブジェ。画廊の係の女性が妖精の気品をたたえた美しいひとで、茫然としてしまった。いまでも夢みたいです。)

230215 12th Night ―私のシェークスピア― @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目)
(何と魅力的な企画! Bunkamura シアターコクーン、1月の 「十二夜」 上演プログラムが画家と俳優さんの作品競演の画集になっていて、その延長としての銀座の企画展だ。美術仕掛人・宇野亜喜良さんの署名入りプログラムを購入。)

230214 陶彩の宴 田中礼(あや)展 @ INAX Ceramica  (京橋三丁目)
(四川省の山奥で最近発見された少数民族の呪術的工藝品だと言われれば、それを本気にしてますます驚嘆するだろう。)

230212 長峯正幸 エアポート @ Gallery Speak For  (猿楽町)
(レゴランドのコンコルドや、イルクーツク空港の内装など、お、オっ。)

230212 Bernard Fuchs バーナード・フュークス展 アメリカが生んだ20世紀の巨匠 @ 代官山ヒルサイドフォーラム (猿楽町)
(油画なのに水彩画の趣も。米国の出版物のイラストのレベルの高さは、フュークス氏のような才能が牽引してきたのだろう。画題は米国諸相、イタリア街景と、ぼくの気に入り。The Obsession Gallery の押野明子さんが親切に作品をガイドしてくださった。ありがとうございました。)

230212 Silenzioso ― 静かな祈り @ The Obsession Gallery (猿楽町)
(昭和23年東京生まれの写真画家・井上壽美雄さんの個展。ニューヨークで数ヶ月かけて漉き乾かした紙基盤に乳剤を塗布して選りすぐりの写真を印画する。たいへんな手間のかかる作業で、手描きしたほうが速いのは間違いないが、出来上がったコントラストの美の絵画性に納得させられる。絵葉書冊子購入。)

230212 船田玉樹(ふなだ・ぎょくじゅ) 現代日本画の精髄 @ アートフロントギャラリー (猿楽町)
(この個展のビラがあまりにも地味なのでフォローしていなかった浅墓さ。猿楽町に来て、あの 「日本画の前衛」 の大胆な紅白梅の 「花の夕」 の作家だったと知る。「花の夕」には心がくらくらと揺れたが、猿楽町の個展の作品群も枯淡な作品には風が感じられ、枝垂れ桜の二曲一双屏風は坐して見上げると金箔の木漏れ日が美しい。画廊の坪井みどりさんに作品をガイドしていただき、感謝。)

230212 大島梢展 [星図] @ ミズマ・アクション (上目黒一丁目)
(壮大な宇宙曼荼羅のドラマは、群青うつくしき蝶、水晶柱の奔流。個展最終日、大作 「宇宙の欠片」 もしっかり売れていた。ドローイングの 「星変換装置キノコ」、「DD51」 が、幻想を解剖した図のよう、ぼくの好み。署名をお願いしたら、水晶柱を吐く雲と蝶の群れをイラストしてくれた。昭和53年神奈川県生まれ、東京造形大環境計画染専攻卒。)

230210 第4回 美男画展 @ ぎゃらりぃ朋 (銀座一丁目)
(なぜ今まで「美人画」はあって「美男画」は無かったのでしょうか…? と画廊が問う。粒ぞろいの17人展。)

230210 ヴァレリオ・ベッルーティ(Valerio Berruti)展 @ ポーラ ミュージアム アネックス (銀座一丁目)
(入口に掛けられた 「姉妹」 (平成19年) に早くも心奪われた。太くシンプルだが、この線しかないと確信できる輪郭線でデリケートな心情を描き出した。昭和52年生まれの作家は、17世紀に建てられた朽ち果てた教会を買い取り、修復してアトリエ兼自宅にしているという。)

230210 あかね画廊45周年記念 小澤(こざわ)基弘展 風景いろいろ @ あかね画廊 (銀座四丁目)
(「桂林のガソリンスタンド」、「桂林街道の二台のトラック」。このデフォルメはもはや古く、ぼくの好みではないのだけれど、翌々日になっても気になる。昭和34年生まれ。)

230208 「ポートレート」 立澤(たつざわ)香織 個展 @ 銀座フォレスト・ミニ (銀座一丁目)
(フォレストの森さんがまた才能ある新人を発掘した。女子美・デザイン卒の立澤さん、女性の顔とからだを大づかみにするセンスが絶品。ビキニのブラの紐がフッと浮いた1枚、売約済で残念だった。聞けば、有名徘徊者の某氏が買ったという。何でこんなに某氏と趣味が合うんだろうね。ぼくが買ったのは「ライバル」という作品。桃色の背景に、ふたりのバレリーナ。確かな気の火花を感じた。Prezo: dek du mil enoj.)

230208 宇田見飛天(うたみ・ひてん)展 ~うーちゃんてそういう女の子~ @ Gallery Q (銀座一丁目)
(画廊メモを書きながら、個展名の副題に「女の子」とあるのに気付いた。画廊の作品群は男児に見えた。幼児の顔は昭和40年代ふうだが、筆あとを残さない彩色の感覚はあたらしい。昭和33年徳島県生まれ、九州産業大 院修了の、本名・宇田見ひと美さん。)

230207 大島尚子展 @ T-BOX (八重洲二丁目)
(やさしい煉瓦の街、曲線の野、ヒト、ネコ、…舟。三日月の温かみが広がる。ご夫君の大島孝之さんが画材から額縁まで尚子さんのリクエストに100%こたえて制作し、尚子さんの絵を生かす。ご夫妻が画廊におられて、お話しするうち 「優しい隙間」 (3万5千円) を購入。大島尚子さんの絵がインスパイアした池田一平さんのピアノ曲CD (2千円) も買った。大島さんの絵のプリントが11枚入っている。)

230205 上田風子(ふうこ)個展 Lucid Dream @ Bunkamura Gallery (道玄坂二丁目)
(ギャラリーの島津こころ さんから個展パーティーにお招きいただいた。青みが印象的な、ストーリー性のある幻想画。現代アートのストライクゾーンど真ん中をいく作家だ。気にいりの本画が大きすぎて、手ごろサイズのドローイングに起こせないか島津さんから聞いていただいたが、だめでした…。)

230205 天妖花戰 東學(あずま・がく)墨画展 @ ポスターハリスギャラリー (道玄坂二丁目)
(和服、関西辯の作家に、大判絵葉書にサインしてもらった。演劇の仕事もしておられるようだ。)

230205 中国第11回全国美術展受賞優秀作品による 現代中国の美術 @ 日中友好会館美術館 (文京区後楽一丁目)
(全85点の作品のうち前期は53点。みごとな技だし、中国の諸相を見せる題材もおもしろく、大満足。ただ、額装に雑なものがあり、運送の傷跡も散見するなど、「絵の本体がよけりゃいいでしょ」 という漢人の異文化も感じた。)

230204 「日本画」 の前衛 1938-1949 @ 東京国立近代美術館
(昭和10年代にやっと繋がることができた。現代日本のアートに直接つながる本流がここにある。いわゆる有名画家が少ないために観覧者は少なかったが、コアな美術ファンが見にきていて、展覧会はいい雰囲気だった。)

230203 小ヶ倉(こがくら)慶子展 @ Gallery ART POINT (銀座八丁目)
(夢のできごと。宗教画ではないのに、使われた赤や青がヨーロッパ宗教画の色調なのが、いい効果を生んでいる。画家ご夫妻。)

230203 第2回グラフィック 「1_WALL」 グランプリ受賞者個展 早崎真奈美展 Dear Unexpected Visitors ~親愛なる予期せぬ訪問者様~ @ ガーディアン・ガーデン (銀座七丁目)
(黒い切り絵が部屋のあちこちに吊るされて、幻妖世界に。猫の切り絵は、目玉だけガラス玉を壁に貼り、すこし離して輪郭切り絵を吊るしたので、前を左右に歩くと目がぼくを追っているように見えて一興。)

230203 第46回 昭和会展 @ 日動画廊 (銀座五丁目)
(山本大貴さん (昭和57年生まれ) のハイパーリアルな女性画、とくに髪をかきあげる後姿の 「Life」 がみごと。いつまでも見ていたくなる。有吉宏朗さん (昭和56年生まれ) の静物画は電子部品や工具、蛍光灯のかけらなど、新鮮な取り合わせ。)

230203 見一(みいち)眞理子展 @ あかね画廊 (銀座四丁目)
(二紀会でジュゼッペじいさん(と思われる)絵を描き続けてきた作家。あらたに躍動感のあるヌード連作を描いた。)

230203 羅針盤セレクション2011 Vol.2 注目の女性作家展 @ アートスペース羅針盤 (京橋三丁目)
(昭和57年モスクワ生まれの芹澤マルガリータさん。紫の基調トーンで、まちの風景。京都造形藝術大で日本画を学んだ。
昭和48年札幌生まれの川田綾子さんは、色のかたまりを積み木のように積んだ街を。多摩美日本画。)


230203 松井亜希子展 ―冬の水 うつろう光影― @ INAX ギャラリー 2 (京橋三丁目)
(水の流れとよどみ、反射光のゆがみ。銅版画のキレを生かす。昭和59年京都生まれ、京都市立藝術大学版画 院修了。)

230202 Paper Sculpture 安座上(あざかみ)真紀子展 @ 銀座三越8階ギャラリー
(子供の業を大人の資力・能力で大々的にやるのが 「大人買い」 だが、こちらはさしずめ 「大人図工」 だ。小学生もする厚紙と色紙の造形をプロの大人がやったらどうなるか。Enjoy! と押せる社用スタンプの壁掛けオブジェに、粋なユーモアが。)

230202 東京藝術大学 卒業・修了作品展 @ 東京藝術大学構内
(やはり心残りだったので、会社を午前半休して藝大に行き、美術館の主な作品を見て、総合工房棟と彫刻棟の展示を見た。今回批評するのは、杉山愉岳(ゆたか)、李豪哲、近藤未奈美(みなみ)、小島沙織、小笹睦美(こざさ・むつみ)、岸田麻里 の皆さん。)

230131 アルビン・ブルノフスキー (Albin Brunovsky) 展 @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目)
(昭和11年チェコ生まれ、平成9年死去の作家の版画展。蔵書票もいいが、エッチングの 「帽子の女 II (鏡)」 にひかれた。女の後ろ姿。髪は、からまり斬られる森と化し、中央に鏡のような空間がぽっかり。売約済だった。)

230130 東京藝術大学 卒業・修了作品展 @ 東京藝術大学構内
(初めて藝大の大学美術館より先に足を踏み入れた。それだけでも感動しちゃうけど、いい作品がいろいろ。学部卒業生3名、修士修了生9名の作品を批評します。中野 岳(がく)、橋本野生(のぶ)、野田朗子(あきこ)、豊澤美紗、緒方陽奈(はるな)、佐藤草太(そうた)、繭山桃子、小塚直斗(こづか・なおと)、菅(かん)亮平、大坂秩加(ちか)、立川彩乃、品田祐佳(しなだ・ゆか)の皆さん。)

230129 TWS-Emerging 2010 155 坂根輝美 Schizophrenia @ トーキョーワンダーサイト本郷3階 (本郷二丁目)
(ひたひたと冬虫夏草人間のグロテスク。いわゆる “夢に出て来そうな” イメージで、会場ノートに実際そう書いている人がいた。たしかな写実の腕前をもった作家。ぼく的には、彼女の脱グロテスク作品も見てみたいな!)

230129 TWS-Emerging 2010 154 江口綾音 「フワ・モコ・サラサ・ラ」 @ トーキョーワンダーサイト本郷3階 (本郷二丁目)
(桑久保徹さんのように、たっぷりの絵具を多層に。だまし絵ではないのだが、だまし絵を見るような面白さ。)

230129 TWS-Emerging 2010 153 池田衆(しゅう) trivial today, transient tomorrow @ トーキョーワンダーサイト本郷2階 (本郷二丁目)
(大判写真を切り絵仕立てにして、シルエットの魅力を加えて美を増幅させる。桜吹雪と木漏れ日を同時体験する。河川敷のサッカー試合の写真を小さな方形に切りタイル画のように貼り直すことで、現実がぞくぞく感のある画像になる。
ちょうど池田衆さんがいたので、ファイルにあった花火の写真切り絵を売ってくれないかとたずねたら、それはもうお買い上げ済とのことで、次回の個展を案内してもらうことにした。昭和54年広島県生まれ、東京造形大絵画卒。)


230129 project N 44 吉田夏奈(かな) @ 東京オペラシティ アートギャラリー (西新宿三丁目)
(山また山。山水画が、クレヨンやオイルパステル、カラーペンで現代によみがえった。「Beautiful Limit ― 果てしなき混沌への冒険」 は、横91センチ×縦60.5センチのパネルを横40枚、縦4枚 (一部に空間あり) の壁面絵巻として見せる。オイルパステルが美しい。混沌は、横100メートルを目指して、これからも増殖するらしい。)

230129 所蔵品展036 ゆきつきはな わが山河 Part III 寺田コレクションより @ 東京オペラシティ アートギャラリー (西新宿三丁目)
(並木 功さんの 「月下浅間」 (八曲一隻) が圧倒するが、ぼくはむしろ同じ並木さんの 「北信濃」 (四曲一隻) の雪解水の妙に安らぐ。小山 硬(おやま・かたし)さんの 「早春賦」 は岩絵具が存分に生きる純白の雪原を俯瞰し、愛らしい狐が1匹。この絵が大好きだ。)

230129 曽根 裕(ゆたか)展 Perfect Moment @ 東京オペラシティ アートギャラリー (西新宿三丁目)
(圧巻は 「リトル・マンハッタン」。神々しいまでの都市の実存。展覧会は、熱帯植物インテリアに大理石彫刻を配する心憎さ。ビデオ作品は、ぴんと来なかったけどね。)

230127 西森洋二郎展 @ Gallery b. Tokyo (京橋三丁目)
(まるで流体か微生物のうごめきを等高線化して平面記録したような。描き方がやや粗だが、構想は買いましょう。昭和58年神奈川県生まれ、多摩美造形表現卒。)

230127 マチダナヲ展 『M』 @ アートスペース羅針盤 (京橋三丁目)
(貼り絵+岩絵具加筆の大型作品。貼り絵の素材も多様で、大づかみのセンスもいい。昭和58年大分県生まれ、多摩美日本画 院修了。)

230127 日本大学藝術学部版画修了卒業制作展 @ ギャラリー川船 (京橋三丁目)
(7人展。うち、学部卒の白野鮎美さんの銅版画が良い。図録にも刷られた 「イチゴは最後に」 をシート 7,000円で買った。ぽっちゃりした猫娘がフォークで、頭がイチゴの小人の女性をぐいっ。イチゴと流れる血をくすんだ赤で木版刷り。これがまた手彩色とちがった味わいで面白い。白野さんの他の作品 「station」 も、馬人間たちがうようよする銅版画。今後の活躍が大いに楽しみだ。)

230126 酒井抱一生誕250年 琳派藝術 ― 光悦・宗達から江戸琳派 @ 出光美術館 (丸の内三丁目)
(金箔ぎらぎらが琳派と単純に考えていたが大間違いで、人工の極みを謳歌する俵屋宗達の 「扇面散貼付屏風」 (六曲一双) や、植物図鑑のような近代の博物学のセンスが光る四季草花図屏風の数々など、まぎれもなくモダンである。重文の尾形光琳 「太公望図屏風」 (二曲一隻) は、渦を巻く構図にモダンな設計観が躍如。同じ尾形光琳の「白楽天図屏風」 (六曲一隻) は謹厳華麗な白楽天に対する融通無碍の住吉明神、愉快。鈴木其一の 「雑画巻」 の確かな筆致が生む安らぎも快い。)

230125 松浦延年(のぶとし)展 @ ギャラリー La Mer (銀座一丁目)
(まるで一面一色の七宝焼のような絵。キャンバスの縁を錆び色で囲み、なかはメディウムで薄く溶いた同色系統の絵具を流し込み、つるつるした質感が乾ききるまで1~2年かける。微生物的な色彩の躍りがあって、いいなぁ。)

230125 船越大祐(だいすけ)個展 ―夜光― @ Gallery 銀座フォレスト (銀座一丁目)
(東京藝大日本画出身の若手。お買い得で、ちょっと迷う女性画ありき。)

230125 森田和昌(かずよし)展 @ Gallery Q (銀座一丁目)
(痛い絵だ。DM葉書は、焼夷弾から逃げた難民のような合成写真作品だが、それは2点だけで、あとは顔を隠した人物像。この人物画が、写実と夢幻の絶妙な組み合わせで、壁画の質感の絵を洗濯ばさみで壁に吊るした展示法も飄々としている。昭和35年福岡県生まれ、武蔵野美大油画卒。)

230125 銀画会 第9回グループ展 @ 北欧の匠 ギャラリー 「祥」 (銀座一丁目)
(粒ぞろいのグループ展だった。だいたいグループ展というのは半分は駄作であることが多いが、このグループ展はどの作家も十分個展が開ける腕前だった。北欧の匠という店もおしゃれで落ち着く。スウェーデン製の24色のクレヨンがうつくしかったので、思わず買ってしまった。2,100円だったね。)

230124 高浜利也展 ―Railway― @ ギャラリーなつか (銀座五丁目)
(一見すると幼稚園児画なのだが、よく見るとプロの装飾の技が施されている。評価に苦しむが後をひく。解説冊子もあり、社会意識の高い作家と見ました。)

230124 瓜南直子(かなん・なおこ)作品など (常設展) @ ギャラリーミリュウ (銀座六丁目)
(珍しくギャラリーミリュウが開いていた。心惹かれる夢幻画3点。昭和30年石川県生まれの瓜南さん。ミリュウさんが瓜南さんの画文集 『寝目(いめ)物語』 を出していて、さっそく購入。いい出会い。)

230124 バイロスと日本におけるその系譜 ~蔵書票展~ @ ヴァニラ画廊 (銀座六丁目)
(何度かこの画廊で作品群を見た Franz von Bayros は1866年ザグレブ生まれ。そのほか、蒲地清爾(昭和23年生)、多賀 新(昭和21年生)、アルフォンス井上(昭和16年生)作品。手彩色も加えた林由起子(昭和33年生)作品がうつくしい。)

230123 薩摩焼 十五代 沈壽官展 @ 日本橋三越本店本館6階美術特選画廊
(NHK 「日曜美術館」 で見た超絶技法のほどを近くから拝見した。)

230123 三越美術特選会 @ 日本橋三越本店本館7階ギャラリー
(期待を大幅に上回る展示会だった。とくに、20~30代の現代アート作家16名をあつめた 2011 Mitsukoshi Art Fair は1作家5~10作が並ぶ充実ぶりだ。
うち、詫摩敦子さん、北川麻衣子さん、ワタベカズさん、塩崎 顕(けん)さんと話した。詫間さんと北川さんは、銀座ギャラリーフォレストで美術界にデビューした人たちだ。
祝迫芳郎(いわいさこ・よしろう)さんの甲冑動物オブジェを2つ買った。「反乱軍 ~蛇をにらみ返すカエル~」 の230匹中、11匹目の 「兵 (槍)」 15,750円と、207匹目の 「おたまじゃくし」 7,350円。会社の机上に飾るつもり。)


230122 高崎市制施行110周年記念事業 佐久市立近代美術館名品展 @ 高崎市タワー美術館
(福井江太郎の駝鳥群像 「歩」 や松本哲男 「イグアス」 など、大作名品に酔った。)

230122 作家王国 ましもゆき ゆめのおくそこ + I氏コレクション展 @ 高崎市美術館
(遠く高崎市まで往復5時間かけて行った甲斐があった。I氏コレクションは、現代アートのすてきな花園だった。
高崎市では、銀座ギャラリーフォレストで嵩居伽子さんに注文した絵をもらい受けた。「中和」 というタイトルの日本画。腕に注射をされる少女の瞬間の表情をよく切り取った。期待を上回る出来。4万円。)


230122 若手俊英作家絵画展 @ 高崎スズラン地下1階 美術工藝サロン
(現代アートでは、安岡亜蘭さんのカラフルな動物画。金丸悠児さんの荒々しいマチエールのアルマジロなど。)

230121 Resonance Effect 共鳴効果 @ ギャラリー156 (銀座一丁目)
(森 洋史(ひろし)、H.K、湯真藤子(ゆま・とうこ)、堀越達人(たつひと)の4人展。うち、森さんの作品群とは3度目の対面。森さんは写実も装飾意匠も高い腕前だが、意表をつく空間配置や複数視点設定で、ふしぎな絵に仕上げる。しかしながら最近作も樹木の表面をわざと平面的に仕上げてふしぎな空間を作ったのだが、さて、成功と言うべきか、頻りと気になるばかり。)

230121 北村麻衣子展 @ OギャラリーUP・S (銀座一丁目)
(色どり楽しい木版画。昭和56年京都府生まれ。いまは沖縄在住だ。)

230121 与那覇大智(よなは・たいち)展 @ Oギャラリー (銀座一丁目)
(沖縄の作家の描く天空。混色のセンスに何となくアメリカ近代絵画を感じたら、じつは5年前に1年間フィラデルフィアに留学し、19世紀までの米国の風景画や肖像画にとりわけ共感を覚えていたという著者エッセーを読み、納得。)

230121 スーパーリアリズム ―細密画3人展― @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目)
(瀬戸照(あきら)、田嶋徹、深津(ふかつ)真也の3名のベテラン。)

230120 野田裕示(ひろじ) 収穫の試み @ ギャルリー東京ユマニテ (京橋二丁目)
(色彩コンポジションの絶妙。けばけばしさからも爺むささからも無縁の躍動感がこころよい。大作が多い作家で、国立新美術館で今年、個展を開く由。案内を楽しみに待つ。)

230120 牧田草平(まきた・そうへい) @ ギャラリー坂巻 (京橋二丁目)
(木彫。Live & Morris で開催の前回の個展作品は、木の裂け目をそのまま木彫キャラの体の傷にした痛々しさが強烈な印象だったが、今回はまた宇宙的進化をして宇宙妖怪が人間に化けて下界に降り立ったような雰囲気だ。気に入った!)

230119 小谷(おだに)元彦展 幽体の知覚 @ 森美術館
(いちばんおもしろかったのが、皇居前の楠木正成の彫像を、皮膚を剥ぎ取られつつ白骨化にたくましく抗う人馬像 「SP4 ザ・スペクター 全ての人の脳内で徘徊するもの」 (平成21年作品)。話題の、瀑布映像に周囲上下を囲まれる空間体験は、床の鏡面像が瀑布を吹き上げてしまうため 「落ちてゆく」 恐怖が打ち消されてしまうのが難でした。)

230119 古今の花・華・はな展 @ 東京會舘ギャラリー (丸の内三丁目)
(なかに、小磯良平の水彩画「花」 (昭和21年作品) あり。ステンドグラスのような彩色に見とれていると、係の方が解説してくれて、じつは小磯良平には膨大な草花画があるのだと。奥の小部屋には三岸節子の色紙絵も。ふとピカソの躍動を感じた。)

230114 日本の新進作家展 vol.9 ニュー・スナップショット かがやきの瞬間 @ 東京都写真美術館 2F
(断然よかったのが、白井里実さんの Home And Home 連作16点。異文化の狭間(はざま)にいることで生まれる、ものうげな感覚のいとおしいまでの美しさ。商社マンとして海外にいて、ぴちぴちした瞬間って、そういう感覚があったよね。結城臣雄(しげお)さんの 「東京ノスタルジア」 「東京水景」 「都市の襞」 「無名の街」 は、東京をデジカメでスナップした7万枚からの選りすぐり。こうして東京の無生物日常の極みのなかの魅力を記録してくれているプロがいることに安堵。)

230114 平成22年度東京都写真美術館収蔵展 スナップショットの魅力 かがやきの瞬間 @ 東京都写真美術館 3F
(3部構成。第1部 「吹き抜ける風」: Richard Avedon 氏のファッション写真が、緊張感とおしゃれを併せ含む名品。第2部 「子供の心」。第3部 「正直さ」: Paul Fusco 氏の RFK Funeral Train は、Robert F. Kennedy 上院議員の葬式列車から見た沿線の人々の葬送の立ち姿で、見入らずにはいられない力があった。昭和43年の暗殺後の作品群。)

230114 映像をめぐる冒険 vol.3 3D ヴィジョンズ 新たな表現を求めて @ 東京都写真美術館 B1
(日露戦争当時の立体写真をあれこれ数十枚楽しむことができて、展示としてすこぶる楽しかった。)

230113 団・DANS Exhibition No. 7 "The Lounge" @ ブルガリ銀座タワー8階 プライベート・ラウンジ
(商社マンが普通に背広で出かけても、どことなく気後れする高級感のある空間で、多数の人が展示を見るには利便性もなくくつろげない。会場の印象は良くなかった。作品のなかでは、大垣美穂子さんの仕掛けが興味深かった。天空星座図の円盤の星の位置に孔を開け、手回しオルゴールに据えて、星座から音楽を引き出そうという趣向。佐々木悠介さんの工藝は、彩色ガラスのあしらいぶりが、控えめでいて美しかった。)

230112 陶磁物語り 葉山有樹(はやま・ゆうき)展 @ 銀座三越8階 催物会場
(単眼鏡を取り出し万華鏡を楽しむ心地で葉山さんの美しくも細やかな絵付けの壺や香炉を鑑賞した。発色がじつに鮮明で、焼き物であることを忘れてしまう。現代アートに共通する遊び心も躍如。70万円もする香炉が本気で欲しくなった。さすがに無理だけど。)

230112 第5回 shiseido art egg 藤本涼展 かすみをたべて幻視する @ 資生堂ギャラリー (銀座七丁目)
(写真合成された黒い霞みは、見る気分によってさまざまな意味をもちはじめる幽体だ。)

230112 佐藤秀政(ひでまさ)展 @ ギャラリー La Mer (銀座一丁目)
(雑誌などでイラストレーターとして実績もあるが、会社員という本業で最近はめっきり忙しいのだとか。手を抜かず、1作1作に新たなイメージをこめていて好感。才能のあるひとだ。)

230112 今(こん)道子 展 @ 巷房 (銀座一丁目)
(鰯やオクラをつかった造形、など。アルチンボルドの 「ルドルフ2世」 を思い出した。奥野ビル306号室で撮影した写真群が一興。)

230112 森村智子(ちし)展 @ 銀座フォレスト・ミニ (銀座一丁目)
(流木を厚めに切って、切り口におちゃめな少女の絵。描かれた少女が、DOMANI 展で心惹かれた近藤聡乃(こんどう・あきの)さんのキャラに似ている。昭和63年生まれ。女子美短大では版画にはまっていたという。)

230112 白石綾子展 @ Gallery Q (銀座一丁目)
(花柄とは、美しくも生なましいんだなぁ。少女の下宿の部屋に入ったようなゾクゾク感につかまれた。昭和57年生まれ、武蔵野美大 院修了。作家の年齢の割りに高い値づけだが、30万円近い作も売れていた。)

230111 衣川明子展 人と人と他と人 @ Gallery b. Tokyo (京橋三丁目)
(画廊に足を踏み入れてすぐは、なにやらボヤッとした絵だなと思ったが、2度3度巡るうち脳が開いてくると、だんだん良くなってきた。)

230111 大源麻友(だいげん・まゆ)個展 @ アートスペース羅針盤 (京橋三丁目)
(バラエティに富んだ作風。金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅のような正統派の絵が描ける技を踏まえて、文殊菩薩や普賢菩薩を美女に替えた現代アートも描けば、風雅に金魚涼泳図も描いてしまう。)

230111 華 鳥(Hua Niao)展 ― 銀座彩祭 @ Gallery 156 (銀座一丁目)
(銀座中央通りのファサードを淡くもリアルに描き、しかし街路は広々とし、パレードの人群れが農民画の流儀で描かれる。なんとなく、中国の植民地にされた東京を見ているような錯覚も。)

230108 ネオリアリズム 新たな時代の空気 @ Bunkamura Gallery (道玄坂二丁目)
(脈絡はないけど楽しい展覧会。塩谷 亮さんの、広末涼子のような女性のドローイングがとてもよかった。25万2千円だけど売約済だった。佐藤好彦さんのインスタレーション "Glory Arms - Lake Placid Blue" は、12本のエレキギターを操舵輪のように丸く合体させたあっけらかん。石黒賢一郎さんの「性態実験」はガスマスクをつけて分娩室に立つ全裸の女性。どう見ても写真だが、近くで見るとたしかに筆で描いてある。満田晴穂(みつた・はるほ)さんのリアルな昆虫も2体 (1体 21万円)。)

230108 未来を担う美術家たち Domani・明日展2010 @ 新国立美術館
(現代アートの12人展。至福。)

230108 第16回 日本の美術 全国選抜作家展 @ 上野の森美術館
(よかった作品のアンケート投票をやっていたので、岡田さんの 「おやじ」 を推した。)

230108 総合文化展 @ 東京国立博物館
(「平常展」を改名した、本館の偉大なるお宝展。)

230107 第2回 子の星 nenohosi 日本画展 @ 松屋銀座7階画廊
(武蔵野美大日本画出身の日展所属作家10人展。
佐藤哥英(かえ)さんが、技に裏打ちされた独創的発想で群を抜いている。注目の作家だ。この個展ではカミキリムシの胴体を角度を変えて描いた3連作。ファイルを見ると平成19年の日展にはタンカーを描いた作。
青鹿未奈(あおか・みな)さんの構成力にも注目。会場入口に掲げられた佐藤陽子さんのシーラカンスと女の夢幻画もいいが、他の作をみると人体デッサンがあまり得意でないようす。三浦 弘さんのカラフルな絶叫顔の絵もおもしろいが、これは今時よくありそうな作品の感じもする。)


230106 重野克明展 バラ色の生活 @ 日本橋高島屋6階美術画廊X
(昭和50年生まれ、東京藝大油画卒、同 修士版画修了、いまは足立区で制作活動。かすれた夢に出てきそうだ。劇団「黒色綺譚カナリア派」の舞台美術に協力している。劇団主宰・赤澤ムックさんは美人で、彼女が編集した夢野久作の短歌集 『猟奇歌』 に重野克明さんが挿画を提供している。この本、買うつもり。)

230106 長谷川喜久(よしひさ)展 @ 日本橋高島屋6階美術画廊
(色彩のはっきりした分かりやすい日本画。墨彩五題の連作がよい。)

230106 KAOS展 @ 日本橋高島屋6階美術画廊
(東京藝大油画出身の4人展。小久保 裕さん、緑と黄昏色の人物は神聖なまでに。塩川高敏さん、水彩画タッチのさわやかな欧州古都風情。赤木範陸さん、女性画は気味悪くぼくの好みでないが、静物画は日本画以上の枯淡がよい。)

230102 MOT Collection 常設展 クロニクル1947-1963 アンデパンダンの時代 + 特別展示: ピピロッティ・リスト、森万里子 @ 東京都現代美術館
(名は常設展だが、しっかりした企画展だった。)

230102 アルブレヒト・デューラー版画・素描展 ―宗教・肖像・自然― メルボルン国立ヴィクトリア美術館所蔵作品を中心に @ 国立西洋美術館
(国立博物館でお宝を見ようと思って上野へ来たら、国立博物館はすごい人出で、デューラー展へ転進。銅版画より木版画が多かった。西洋美術館の所蔵品50点ほどとメルボルンからの100点ほどからなる。「騎士と死と悪魔」「書斎の聖ヒエロニムス」「メレンコリアI」 の名品3作は、しっかり西洋美術館のものだった。)


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